2014-05-27

同窓会での狂言鑑賞

実は先週25日(日)。

京都は木屋町の料理旅館鶴清にて、京都女子学園同窓会 藤陵会様のご依頼により、狂言「盆山」を演じて参りました。

趣のある、大変立派な松と竹の描かれたお舞台でした。定員200名のお座敷だそうですが、全国より200名以上が御見えになったそうです。(廊下にはなんと立ち見が!)

ただ、通常の出入りに使う揚げ幕の方(見所:けんしょ側から見ると、左方向)が使えませんでしたので、舞台に向かって右側の、切戸の方向から出入りするという変則的な演出となりました。(その他、橋掛かりもありませんし、奥行きも狭いですので、こちらの舞台の形状に合わせた演出にて演じました。)

いやはや。

僕ごときの弱輩には、鴨川べりのお店に入るというだけで、何やらソワソワと
してしまいまして、完全に御上りさん状態です。
写真には少しだけ写っていますが、窓下はいわゆる、「川床(かわゆか:納涼床?)」の桟敷席があります。

いつか、こういう川床などでの酒宴に参じてみたい……などと、思う次第です(笑)
そんな機会、もう、ないかなぁ……^^; 


そして。

これまた、初めての体験でしたが、舞妓さんの芸というのを拝見しました。
そして、つい自分が技巧的なところに目や耳がいってしまっているのに嫌になりました(--;) 
しかし、何とも風情のある、なかなかによきものでございました(笑)

→舞っていらっしゃるところも実はこっそり写真に納めておりますが、これはちょっと遠慮しておこう(笑)

舞を拝見した後に、髪の結い方、季節や年季に応じた簪のこと、だらりの帯のこと、着物の身揚げの事などの約束事をかいつまんでご解説くださったのもなかなか興味深かったです。

……うーむ。今思えば。

やっぱり舞妓さんと一緒に写真撮ってもらったら良かったなぁ……惜しい事をしたナ。(我が師は……ちゃっかり一緒に写ってはりましたけれども?)
つい、気後れしてしまいましたナ(爆)

2014-05-26

猿の皮完成!?(そして微調整)

先週土曜日

24日から、徳讃会での靱猿の時間帯に合わせて、息子の稽古をするようになりました。より実践的に面も皮も着けて。
以前にも記したかも知れませんが、息子は小柄なこともあり、僕や僕の妹が小猿をした時の「猿の皮」(☜いわゆる着ぐるみ)が大きかったので、すべて新調しています。
どうせ新調するので、いろいろとカスタマイズしてみたりね。

しかも

皮に慣れる事も考えて、稽古用の「猿の皮」も新調するという……ね。
子方(☜こかた:いわゆる子役)あるあるとして、「頻尿問題」があります(爆)
☞つまりオシッコに行きたがる。。。(ウチだけかな?)

一度装束を着けてしまうと、それをいちいち脱ぐわけにも行かないし、誠に悩ましい問題なのです。ギリギリまでトイレに行ける様な出で立ちにしておいて、直前に最後の小用をして→装束の残りを着けて完成→舞台にでる……という事をシミュレーションするためにも、稽古用皮を使っています。(他にも着けるのに要する時間や帯の締まり具合なんかも確認していますが。)

今度の徳讃会では、14時から解説を行いますので、僕が解説に出てしまうと、息子の装束は誰が着けるのか……。大名は大がかりなので、まず初めに着けかけるでしょうし、僕も解説に出るので早めに着けかかるし……
と、なると息子は上半身だけ皮を着けておいて、僕が解説をやっている終盤に下の方を着けてもらう事になるでしょうね。

装束の組み方を師匠の指示で組み直したり、息子や自分の稽古やら、出演者の出演料支給明細を作っておりますと、週末などあっと言う間に過ぎていくのでございまするよ……(’’;)

2014-05-23

時間を合わせていきます。

さて。
第6回「狂言を楽しむ 徳讃会」は、14時開演ですが、今回はまずプロジェクターを使って解説を行います(前回は解説はお休みしました)。
だいたいこれが30分ぐらいを要する見込みです。
そして狂言「靱猿」が始まるのは14時半過ぎになります。明日から、息子にはこの時間帯を狙って、稽古をしていきます。(ま、もっとも。平日の稽古は僕の帰宅後ですが。)

やはり、実際に動く時間帯に絞って演じてみるという事は、とても大事なようで、家元にお話を伺った折りも同じ事をおっしゃっていました。
実は僕も前回の徳讃会は、自分が出演するであろう時間帯に稽古をしていました。昼食がこなれて、空腹でもなく、満腹でもない状態(若干空腹ぐらい?)を作るには、何時頃にどれぐらい食べておいたら良いか。のどや声の調子はどんな感じかという事をやりました。
あと、眠くなりますし(笑)

最近はちょっと涼しいですけれども、当日の天候(暑さ)も心配です。暑さってね、結構ね……大変なんですよ(笑)
大名と合わせて稽古ができるのもあと4回ほどです。

何をさておいても「体調管理」、「怪我の予防」。
生涯一度っきりの「初舞台」ですから、上手くできた!という達成感と共に終えさせてやりたいものです。
そして。(あまり、こういうことは振りかざしたくないんだけれども、)舞台上では気迫が物を言う事もあるんですよねぇ……。
そういう mind を息子も少しずつ培っていかねばなりません。

2014-05-19

コーディネートはこーでねーと。

えー。昨日は。

朝から、地域の一斉清掃の日でしたが弾発指のこともあり、大事を取って最後だけちょっぴり顔を出してみました。大きなヤゴが採れたので、息子に進呈(笑)

それから。

法人税の計算と書類に作成 ☞ 無事、できました(*^^)
それに、午前中いっぱい掛けてほぼほぼ目処がついたので、昼食には赤ワインなんかを飲みまして(半ば、やけ酒。 笑)

午後からは

蔵に籠もって装束を組みましたよ。
……と、一口に言いましてもいろいろと約束事がございまして。

例えば、

「段」は大名とか小名で…とか(さらに一寸段とか三寸段、五寸段、江戸段なんかもあります。)で、太郎冠者やそれに類する身分の人は「縞(しま)」(小格子縞の略)だったり、あるいはシテ(主役)にあたるのかアド(脇役)なのかでも「腰明き」と言って、胴や袂に「縞」のない無地の空間がある装束を用意したり、あるいは性格の強い役柄には「かちん」の色を……というね。
もちろん、相手方には同じような色目が重ならないように配慮するのでございますよ?(笑)
はたまた、腰に帯びる刀の鞘や柄のあしらいなんかも、役柄などに応じて決まりがあります。
もちろん、扇もね。主人は金箔地であるとか、従者クラスは銀箔地であるとか……。

特に靭猿。

途中で「物着」(着替え)がありますので、いろいろとお道具が要りますし、大名なんかは装束を重ね着していますのでね、通常より多いわけです。
それを、まぁおシテ(我が師)の「お好み」などもございまして、その意向を聞いたり、イメージを忖度しながら取り揃えて参ります。

ただ今回は、師匠も全面的に任せてみようと思ったのか(あるいは面倒臭かったのか?)
「おまえ、装束組んどけよ。」
という話でしたので、装束は僕好みで取り揃えてみました。
週末の、レセプション公演の用意もあり、装束などをトランクに詰めたり(荷造りにも、色々とtipsがございます……。)
いやぁ……、昼食後すぐに取りかかりましたけれども、終わったの5時前でした。

まぁ、どのみち
「この装束はこれと引っ替えぃ!」
という指示はあるでしょうけれども、段取りよくこなしていきたいと思います。

2014-05-16

SOLD-OUT!!

正直なところ、僕自身がちょっと驚いているのですが、第6回「狂言を楽しむ 徳讃会」のチケットが1ヶ月前に完売という…ね。
本当に、ありがとうございます。なんか嬉しいです(≧∀≦)/

実は、高槻市広報と地元ミニコミ紙にも徳讃会の広告掲載を依頼しているのですが、なんとまぁ、掲載される前に全席売り切れてしまったとは……。
問い合わせがあった場合、なんと申し訳しよう(’’;) などと思っている次第です。

先述の強化合宿では、「靱猿」の小猿にはまだ「伸びしろ」があるようでしたし、「茶壺」の方は、シテの忠亮氏、アドの大二郎氏の演技を見ている僕の方が吹き出してしまいそうでした(あとで「二人をみて笑てたらアカンで!」と師匠に注意されました。)

きっと、それぞれの個性が引き出された白熱の舞台になるような気がします。
お客様のいらっしゃる見所(けんしょ)の雰囲気と、演者が存分に実力を発揮して、それらがバチコーン!!とハマったとき……“狂言を楽しむ”ことができるのではないでしょうか。
-`).。oO(そして、プロデューサー冥利に尽きるというものです。

さて。
残り1ヶ月、ブラッシュアップに努めます!!

2014-05-15

いよいよ!1ヶ月前!!

【重要なお知らせ】

いよいよ、第6回「狂言を楽しむ 徳讃会」まで1ヶ月前となりました!!
おかげさまでチケットの売れ行きも大変好調です。残り2席です(本日9:45現在)
鑑賞ご希望の方は、ぜひともお急ぎ下さい(>_<) !

それにしても。

こうして多大なるご愛顧を賜る事で、私どもは大変助かります。何故ならば、席を埋めるための販売促進活動、その他の事務作業等に、労力を割く必要がなくなるからです。
☞狂言に専念できるというものです。

これらの問題(?)は非常に悩ましい事柄でして、私どものような知名度の低い、弱小の主催者で悩まない者がいようか(いや、いはしまい。)というほどの大事であります。
☞一番手っ取り早い販促が、メディアへの露出なんでしょうね。

かつての「娯楽」の少なかった時代とは違い、今は豊富な選択肢(遊びやレジャー活動)の中から多様な趣味を選び取れるようになりました。
必ずしも「狂言鑑賞」をファーストチョイスとする事はない中で、勝負していかなければなりません。
手持ちの武器は少ないのですけれども、当法人の強みを活かして、皆様からの「賛(讚)」を得て、選ばれるような、魅力ある徳讃会を提供できるよう、続けていきたいと思う次第です(`・ω・´)キリッ

2014-05-13

はからずも、強化合宿(爆)

【お知らせ】

まず、第6回「狂言を楽しむ 徳讃会」ですが、お陰様で残り13席(!)となりました(*^^)
誠にありがとうございます。
チケットのお求めは、コチラにて承っております。皆様のお越しをお待ち申しております。

さて。

今日は朝9時から13時半頃まで「靭猿」と「茶壺」のお申合せでした(°□°;)
先述の通り、江戸善竹の大二郎氏、神戸からは忠亮氏の両氏が前日の11日より泊まりがけでお越し下さいました。お二人ともお忙しい中、足を運んでいただき、本当に有り難いことです。

それにしても。

いやぁ……ガッツリとやりましたねぇ。オトナ陣はへとへとです(笑)
(息子は朝から幼稚園に行きましたので、途中参加でした。)

まずは当法人から書物(台本)を両氏に提供して、言葉や進行の確認をし、
その後、小猿を除いた大名・太郎冠者・猿曳・後見の4者で稽古をし、
小猿が幼稚園から帰ってこないので茶壺の稽古をして、
一時は、疲労のあまり?(笑)
「もう、小猿のほうはエエか……?」という流れになりかけたのを、ぜひ人が揃っている時に、昼から「助吟」に合わせて跳ぶ稽古だけでもお願いしたい……。と申し出たところ、小猿も交えてもう一度やることになり、昼食も摂らずに第2回目の申合せに突入……。(※後述しますが、実は「助吟」は厳密には徳讃会とは関係ないところです^^; )

舞台上で小猿に烏帽子を着けたり、でんちを着せたりする際の反省点も見つかり(烏帽子が途中でズレてきてしまいました。☜不細工な失敗です。)、実際の流れの中で手順を再確認することも大切なように思いました。

ところで。

実は「靭猿」には、“替装束”という特殊演出があります。
替装束の場合、大まかな違いとしては、大名の出立が替わるのと、猿曳の謡に「助吟」という地謡が付くことです。この助吟の迫力に小猿が萎縮して、うまく跳べなくなってしまうことがあるそうなのです。

えー。なぜ、助吟を交えた稽古が必要なのか!?ですか?
はい。そうです。
東京の善竹狂言会では、この「替装束」の小書付きになります。

第6回徳讃会では、オール善竹の「本型」での靭猿を、東京の善竹狂言会でもオール善竹の「替装束」での靭猿をご覧いただくことができます。
もしご都合が付くようでしたら、ぜひ替装束の靭猿もどうぞご覧下さい!!
(大二郎氏から聞くところでは、助吟、後見も善竹一党で固めるとの由。)




2014-05-07

再始動!

土曜日(3日)
シーネを外して良いと許可の出た、息子の稽古が本格的に再開となりました。
やはりちょっと離れていたこともあり、少し忘れているところも見受けられましたが、概ね動きは覚えているようでした。
まだソロソロと探り探り、慎重に動いているところは息子らしい感じですが、これをもうちょっと元気の良い、敏捷な小猿に仕上げていかなければなりません。

また、大名(師匠)と型をすり合わせることで、さらに動きの微調整というのがありましたが、これも想定内かと。
その点を踏まえ、火曜日(6日)にも息子に稽古を付けました。

週末には江戸善竹の大二郎氏がお見えになり、また神戸からも急遽、忠亮氏が馳せ参じてくださることになり、お稽古(お申合せ)を行うことになりました。おふたりのご厚意には、誠に深謝する次第です。
おかげさまで盤石の態勢で、第6回「狂言を楽しむ 徳讃会」に臨むことができます。

さて。
実は今夏、東京で催される善竹狂言会にて、靱猿が決まっています。(先日チラシをお送りいただきましたので、近々アップすることにいたします。)
今までは特に公にしておりませんでしたが、昨年善竹十郎師より息子に靱猿の小猿のオファーがあった際、かなり悩みました。
東京に移動し、靱猿で初舞台というのは、相当にリスクが高いのではないかと思われました(我が家では、以呂波か業平餅などなどの演目で初舞台を踏み、体力や忍耐力などを考慮して、小学生頃に靱猿をすることが通例でした。)

しかしながら、十郎師の
「善竹改姓50周年、ぜひオール善竹で!」
という篤い御意向、御厚意に深く胸を打たれ、何とか実現可能な方向性を模索することにしました。
いくつかのコチラからの条件も御快諾いただき、また僕の方でも、まずは徳讃会で初舞台を踏ませてから、7月の東京善竹狂言会に臨むという中長期的計画を立案し、そのスケジュールで進めることに致しました。

例年ですと、5月中頃に徳讃会を催していますが、今回6月に開催するのは、この中長期的な展望に基づくものでした。7月までに息子が緊張感を途切れさせないタイミング、暑さにも馴化することを念頭において、開催は6月中頃と踏みました。

ただ……。
6月ともなると、善竹能舞台にお越しになるお客様には、天候や見所(けんしょ)の暑さが懸念されるところですが、どうぞ御寛恕いただければ幸いに存じます。

2014-05-02

シーネ、取れました。

昨日は徳讃会のチケット発売開始の情報で終わってしまいましたが、息子の腕のことです。

4月30日午後に再診がありまして、X線写真を撮ってもらいましたら、骨はまぁ順調にくっついていて、骨折部付近も若干膨隆するぐらいの様子が写真上で看取できました。シーネも取り外して良いでしょう。とのこと。
しばらくは転倒などの強い衝撃に気をつけて、徐々に動かすようにするとよいようです。
☞「痛み」が出る運動・姿勢は、それが1つの指標なので、その場合は中止です。

これからまた、おおよそ3週間ほど掛けてさらに強固な骨に置き換わっていくそうです。
一時はどうなるかとヒヤヒヤしましたが、明日の5月3日より靱猿の立ち稽古再開の予定です。

しかしまぁ、泣きっ面に蜂?とでも言いましょうか。どうも、いろいろなストレスやら、なんやかやもあり、嘔吐と下痢になっていました^^; (もう、治ったみたいですけど。)
30日は今後の事も医師に尋ねたいので、僕が息子を連れて行ったのですが、何度かトイレに行きました。しぶり腹ってやつですかね。その後、娘も見事に下ってたので、何か感染性のものかも知れません。
☞そんなときの拭き掃除は、ほ乳瓶の洗浄液を希釈したものが役に立ちます。

あまり、そうは考えたくはないですが、イレギュラーな事象が発生するのが、むしろデフォルトなのでしょうかね^^;

2014-05-01

本日より、第6回「狂言を楽しむ 徳讃会」のチケット発売開始です。

さて。
標記の通り、私どもが主催する狂言会:狂言を楽しむ 徳讃会のチケットが、本日5月1日より発売となりました。☞詳細は、コチラ!!

●座席数は、なんと60!!(笑)
●徳讃会は、目下年2回の開催!!!(爆)

……もう、おわかりですね。
拙ブログが「日本一チケットが取りにくい能舞台/善竹能舞台」を標榜する所以です。
その、絶対数が少ないために………!!チケットが取りにくい。というカラクリですな。(決して嘘はついていません。)

しかしながら。
見所(けんしょ)は狭小では御座いますが、舞台の広さは標準サイズです(橋懸かりは短いですが^^; )
舞台の端から見所の最前席までのキョリ、1m未満です。(いや、実は測ったことないので、1mぐらい。ってことにしときます。)
舞台は床の間の高さですので、演者の息遣いは元より、その関節の鳴る音まで聞こえてしまいます。(マニアックな友人談)

…そして、演者とお客様皆様との心のキョリ……プライスレス(ん?なんかちゃうな。)

閑話休題。
皆様の御来臨、お待ち申し上げております。